やめる・引き継ぐという選択
このページでわかること
- 目的が達成されたときや、状況が変わったときなど、やめることが正しい選択になることもある
- 「続けるか、やめるか」だけでなく、形を変える、小さくする、引き継ぐ、休むなどの選択肢がある
- 活動が行政の仕組みや他の団体に引き継がれるのは、成功のひとつの形
- やめるときは、早めに伝え、行き先を考え、お金と物を整理し、記録を残し、お礼を伝える
このページでは、活動を「やめる」「引き継ぐ」ことについて説明するよ。
やめるのは失敗?
5章では「どうすれば続くか」をたくさん考えたけど、やめちゃうのはダメなことなの?
そんなことはないよ。やめることは、失敗とはかぎらないんだ。
5章の最初に、「続けること自体が目的になるのは良くない」と話したよね。活動は、ミッションを実現するための手段だった。だから、こんなときは、やめたり形を変えたりすることが正しい選択になるんだよ。
- 目的が達成されたとき:たとえば、市が中高生の居場所をたくさんつくってくれて、自習会がなくても困らなくなった
- 状況が変わったとき:中高生の困りごとが変わって、別のやり方のほうが合うようになった
- 担い手がどうしても見つからないとき:無理に続けると、残った人が燃え尽きてしまう
目的が達成されてやめるなら、むしろうれしいことだね。
やめる以外の選択肢
「続けるか、やめるか」の2つだけじゃなく、いろんな選択肢があるんだ。
| 選択肢 | どういうこと? | 自習会の例 |
|---|---|---|
| 形を変える | やり方や中身を変えて続ける | 自習会から、オンラインで集まる会に変える |
| 小さくする | 回数や規模を減らして続ける | 月1回を、3か月に1回にする |
| 他の団体に引き継ぐ | 同じ目的の団体に活動を渡す | 地域の子ども食堂の団体に、自習会も一緒にやってもらう |
| 仕組みに引き継ぐ | 行政などの仕組みの一部にしてもらう | 市の居場所づくりの事業として続けてもらう |
| 休む | いったんお休みして、また再開できるようにする | 受験の時期は休んで、春から再開する |
| やめる | きちんと終わりにする | 最後の回を開いて、みんなでふり返る |
「引き継ぐ」もあるんだね。
3章の歴史のページで、「市民が先に動いて、それが新しい仕組みになる」と話したよね。自分たちの活動が、行政の仕組みや他の団体に引き継がれていくのは、活動が成功したということでもあるんだ。
きちんとした終わり方
もし本当にやめることになったら、どうすればいいの?
やめるときにも、大事なことがあるよ。
- 早めに伝える:参加している人や、応援してくれた人に、できるだけ早く知らせる
- 行き先を考える:参加していた人が困らないように、代わりに行ける場所や活動を紹介する
- お金と物を整理する:残ったお金や道具をどうするか決めて、報告する(同じ目的の団体に寄付する、など)
- 記録を残す:何をして、何がうまくいって、何が難しかったかを書き残す
- お礼を伝える:関わってくれた人に、感謝を伝える
どうして記録を残すの? もうやめるのに。
いつか、同じような困りごとに気づいた誰かが、また活動を始めるかもしれないよね。そのとき、記録があれば、ゼロからじゃなく、先輩たちの経験から始められるんだ。
それに、NPO法人などの場合は、残ったお金や財産をどうするかが法律や団体のルールで決まっていることもあるから、きちんと手続きをすることも大事だよ。
7章のまとめ
これで7章はおしまい。
- 閉じたグループにならないために:居心地の良さが入りにくさにならないよう、新しい人が入れる道をつくる。安心とのバランスも大事
- やめる・引き継ぐ:やめることは失敗とはかぎらない。形を変える、引き継ぐ、休むなどの選択肢もある。やめるときは、きちんと伝え、整理し、記録を残す
でも、活動をやめちゃったら、それまでやってきたことは全部なくなっちゃうの?
いい質問だね。実は、活動が終わっても、まちに残るものがあるんだ。それが次の8章のテーマだよ。
ポイント
- 目的が達成されたときや、状況が変わったときなど、やめることが正しい選択になることもある
- 「続けるか、やめるか」だけでなく、形を変える、小さくする、引き継ぐ、休むなどの選択肢がある
- 活動が行政の仕組みや他の団体に引き継がれるのは、成功のひとつの形
- やめるときは、早めに伝え、行き先を考え、お金と物を整理し、記録を残し、お礼を伝える