地縁型とテーマ型の付き合い方
このページでわかること
- 同じ地域に住むことでつながる「地縁型」と、同じテーマでつながる「テーマ型」は、性格も強みもちがう
- 決め方のスピードや大事にしていることがちがうので、すれ違いやすい
- 顔を合わせる、相手の活動に参加する、共通の目的を見つける、相手のペースを知る、つなぎ役を頼る
このページから6章。自治会とNPOのような、性格のちがう団体どうしの付き合い方を説明するよ。
地縁型とテーマ型
1章と2章で、まちづくりの担い手には「同じ場所」で集まる人たちと、「同じ関心」で集まる人たちがいる、と話したよね。それぞれ、こんなふうに呼ばれることがあるんだ。
- 地縁型:同じ地域に住んでいることでつながる団体(自治会・町内会、地域運営組織など)
- テーマ型:同じテーマや関心でつながる団体(NPO、市民活動団体など)
「地縁」ってなに?
「土地の縁」、つまり同じ場所に住んでいることで生まれるつながりのことだよ。
2つのちがい
地縁型とテーマ型は、性格がかなりちがうんだ。
| 地縁型(自治会など) | テーマ型(NPOなど) | |
|---|---|---|
| メンバー | その地域に住む人。いろんな年代や考えの人がいる | そのテーマに関心がある人。住む場所はばらばら |
| 扱うこと | ゴミ、防犯、祭りなど、地域の暮らし全般 | 子ども、福祉、環境など、特定のテーマ |
| 決め方 | 時間をかけて、みんなの合意をとる | 必要だと思ったら、すばやく動く |
| 時間の感覚 | 何十年も続く前提 | 課題が解決すれば終わることもある |
| 強み | 地域の人をよく知っている。地域の信頼がある | 専門的な知識がある。新しいことを始めやすい |
どっちにも、ちがう強みがあるんだね。
なぜすれ違うの?
ちがう強みがあるなら、協力すればいいのに。
本当はそうなんだけど、すれ違ってしまうことも多いんだ。たとえば、こんな気持ちが生まれやすい。
- 自治会から見ると:「急に来て、地域のことも知らないのに勝手に始めた」
- NPOから見ると:「新しいことを提案しても、なかなか話が進まない」
どちらが悪いわけでもないんだ。決め方のスピードや、大事にしていることがちがうから、すれ違うんだよ。
自習会の場合
5章の最初に、自習会に「夜に中高生が集まってうるさい」と苦情が来る場面があったよね。あれも、地縁型とテーマ型のすれ違いの一種なんだ。
どうすればよかったの?
たとえば、自習会を始める前に、こんなことをしておくとよかったかもしれない。
- 公民館がある地域の自治会長さんにあいさつに行く
- 「中高生が放課後に安心して過ごせる場所をつくりたい」と、ミッションを伝える
- 「終わりは何時で、帰りは静かにします」と、心配されそうなことを先に伝える
- 自治会のお祭りに、自習会のメンバーで手伝いに行く
お祭りを手伝うと、自治会の人とも顔見知りになれるね。
そうなんだ。そうしておくと、苦情どころか、「集会所を使っていいよ」「お菓子を差し入れするね」と応援してもらえることもあるんだよ。
うまく付き合うためのコツ
地縁型とテーマ型がうまく付き合うためのコツをまとめておくね。
- 顔を合わせる:メールやチラシだけじゃなく、直接会って話す
- 相手の活動に参加する:お祭りや清掃など、相手の大事にしている活動を手伝う
- 共通の目的を見つける:「この地域の子どもたちのために」など、おたがいが大事にしていることの重なりを探す
- 相手のペースを知る:自治会は役員会で決めることが多い。決まるまでの時間を見込んでおく
- つなぎ役を頼る:地域運営組織や、中間支援組織、社協に間に入ってもらう
ポイント
- 同じ地域に住むことでつながる「地縁型」と、同じテーマでつながる「テーマ型」は、性格も強みもちがう
- 決め方のスピードや大事にしていることがちがうので、すれ違いやすい
- 顔を合わせる、相手の活動に参加する、共通の目的を見つける、相手のペースを知る、つなぎ役を頼る