わかりやすいまちづくり入門

5章 活動はどうすれば続く?

なぜ活動は続かないのか

このページでわかること

  • 始めたときは盛り上がっていた活動が、数年で止まってしまうのはよくあること
  • 活動が続くには「目的」「人」「お金」「信頼」の4つの柱が必要で、1本でも折れるとぐらつく
  • 善意とやる気だけでは続かないので、やる気が下がっても止まらない仕組みをつくる
  • ただし、続けること自体が目的になってはいけない
ひなた

このページから5章。活動が続かない理由を考えるよ。

自習会の2年後を想像してみる

さとる

4章で、ひなたちゃんたちは月1回の「放課後自習会」を始めたよね。ここで、ちょっと想像してみよう。

自習会は大人気になって、毎回20人も来るようになった。でも、2年後にこんなことが起きたとしたら……?

さとる
  • 中心だったひなたちゃんが、高校受験で忙しくなって、準備をする人がいなくなった
  • 公民館の部屋代を出してくれていた大人が、引っ越してしまった
  • 「なんのためにやってるんだっけ?」と、メンバーの気持ちがばらばらになった
  • 近所の人から「夜に中高生が集まってうるさい」と苦情が来た
ひなた

うわあ……。どれか1つでも起きたら、止まっちゃいそう。

さとる

実は、こういうことは本当によく起きるんだ。始めたときは盛り上がっていた活動が、数年で止まってしまうのは、めずらしいことじゃないんだよ。

活動が止まる4つの理由

ひなた

どうして止まっちゃうの?

さとる

さっきの4つの出来事を見てみると、それぞれ別の理由だよね。このサイトでは、活動が続くために必要なものを、4つの柱に整理しているんだ。

柱足りなくなると……自習会の例
目的何のためにやっているのかわからなくなる「なんのためにやってるんだっけ?」とばらばらに
人やる人がいなくなる、疲れてしまう中心の人が忙しくなり、準備する人がいない
お金必要なお金が払えなくなる部屋代を出してくれていた人がいなくなった
信頼まわりの理解や応援がなくなる近所から苦情が来た
さとる

4本のうち、1本でも折れると、活動はぐらぐらしてしまう。だから、4本ともバランスよく支えておくことが大事なんだ。

ひなた

序章で出てきた表だ!

さとる

そうそう。序章で紹介した4つを、この5章で1つずつ詳しく見ていくよ。

「善意」と「やる気」だけでは続かない

さとる

ここで大事なことがあるんだ。

活動を始めるときに一番の力になるのは、「なんとかしたい」という善意とやる気だよね。でも、善意とやる気だけで何年も続けるのは、とても難しいんだ。

ひなた

どうして? やる気があれば何でもできそうなのに。

さとる

やる気は、ずっと同じ大きさでは続かないからだよ。忙しい時期もあるし、疲れることもあるし、生活の状況も変わる。

だから、やる気が少し下がっても止まらない仕組みをつくっておくことが、続けるコツなんだ。その仕組みが、さっきの4つの柱なんだよ。

続けることがゴールじゃない

さとる

最後に、ひとつだけ付け加えておくね。

「続けること」は大事だけど、続けること自体が目的になってしまうのは良くないんだ。困りごとが解決したら、活動を終えてもいいし、形を変えてもいい。

それについては、5章の「目的と手段が入れ替わる問題」や、7章の「やめる・引き継ぐという選択」で考えるよ。

ポイント

  • 始めたときは盛り上がっていた活動が、数年で止まってしまうのはよくあること
  • 活動が続くには「目的」「人」「お金」「信頼」の4つの柱が必要で、1本でも折れるとぐらつく
  • 善意とやる気だけでは続かないので、やる気が下がっても止まらない仕組みをつくる
  • ただし、続けること自体が目的になってはいけない