わかりやすいまちづくり入門

2章 まちづくりに関わる人たち

行政(役所)と議員

このページでわかること

  • 行政(市役所・町村役場)は、法律やルールにもとづいて、みんなのための仕事をする機関
  • まちづくりでは「土台をつくる」「ルールとお金を決める」「住民の活動を応援する」役目がある
  • 公平さが必要で動き出すのに時間がかかるため、行政だけではまちの困りごとに応えきれない
  • 議員は住民の声を議会に届け、市役所の仕事をチェックする
ひなた

このページでは、まちづくりにおける「行政(役所)」と「議員」の役割を説明するよ。

行政とは?

ひなた

「行政」ってよく聞くけど、市役所のこと?

さとる

だいたいそう思っていいよ。行政ぎょうせいは、法律やルールにもとづいて、みんなのための仕事をする機関のこと。まちづくりで一番身近なのは、市役所や町村役場だね。

さとる

市役所の中には、まちづくりに関係する部署がたくさんあるよ。名前は市によって違うけど、たとえばこんな感じ。

部署の例何をしている?
市民協働課・地域振興課自治会やNPOの活動を応援する
都市計画課町の土地の使い方や、道路・公園の計画を決める
福祉課お年寄りや障害のある人、子育ての支援をする
防災課災害への備えや、避難所の準備をする
商工観光課商店街や地元の会社、観光を応援する

まちづくりで行政がすること

ひなた

まちづくりは住民がやるんじゃなかったの? 行政は何をするの?

さとる

行政にしかできないこともあるんだ。大きく分けると3つだよ。

1. 土台をつくる

さとる

道路、公園、学校、ゴミの収集など、町に住むみんなが使う「土台」をつくって、管理するのは行政の仕事だよ。1章で話した都市計画もここに入るね。

2. ルールとお金を決める

さとる

町のルール(条例じょうれい)や、町のお金(予算よさん)の使い道を決めて、実行するのも行政だよ。

たとえば、自治会やNPOの活動に使える補助金を用意したり、地域運営組織に交付金を出したりするのもその一部なんだ。

3. 住民の活動を応援する

さとる

最近特に増えているのが、住民やNPOの活動を応援する仕事だよ。

活動の相談に乗ったり、活動できる場所を貸したり、いろんなグループを引き合わせたりする。行政が全部やるんじゃなくて、住民が動けるように後押しする役目だね。

行政だけではできないこと

ひなた

行政は町全体の仕事をしてるのに、それでも足りないの?

さとる

足りないところがあるんだ。

行政は、みんなに公平でないといけないよね。だから「この人だけ特別に」ということがしにくい。それに、新しいことを始めるには、ルールを決めたり予算をとったりと、どうしても時間がかかる。

一方で、まちの困りごとは一人ひとり違うし、すぐに対応したいこともある。そこで、住民やNPOの力が必要になるんだ。

このことは3章の「行政だけではできないこと」で詳しく考えるね。

議員とは?

ひなた

議員はどう関わってるの?

さとる

市町村には議会ぎかいがあって、選挙で選ばれた議員が集まっているよ。議会は、市役所が出した予算や条例について話し合って、決めるところなんだ。

さとる

まちづくりの中で、議員にはこんな役目があるよ。

  • 住民の声を聞いて、議会で取り上げる
  • 市役所の仕事がきちんとしているかをチェックする
  • 新しいルール(条例)を提案する
ひなた

市長と議員って、どっちがえらいの?

さとる

どっちが上ということはないんだ。

市長も議員も、どちらも住民の選挙で選ばれる。市長が仕事を進めて、議会がそれをチェックする。おたがいにバランスをとる仕組みになっているんだよ。

国の政治の仕組みとは少し違うところもあるから、気になったらわかりやすい政治入門サイトも読んでみてね。

ほかの人とのつながり

さとる

行政は、まちづくりに関わるほとんどの人とつながっているよ。

  • 自治会:お知らせを届けたり、地域の要望を聞いたりする
  • 地域運営組織・NPO:お金を出したり、仕事を任せたり、一緒に取り組んだりする
  • 社協・民生委員:福祉の仕事で協力する
  • 地域おこし協力隊:任命して、活動を支える

行政と住民がどう付き合うのがいいのかは、6章の「行政との協働」で考えるね。

ポイント

  • 行政(市役所・町村役場)は、法律やルールにもとづいて、みんなのための仕事をする機関
  • まちづくりでは「土台をつくる」「ルールとお金を決める」「住民の活動を応援する」役目がある
  • 公平さが必要で動き出すのに時間がかかるため、行政だけではまちの困りごとに応えきれない
  • 議員は住民の声を議会に届け、市役所の仕事をチェックする