わかりやすいまちづくり入門

2章 まちづくりに関わる人たち

関係人口・移住者

このページでわかること

  • 関係人口は、住んでいなくても、くり返しいろんな形でその町に関わる人(「観光以上、移住未満」)
  • 住む人を増やすのが難しい中で、関わる人を増やす考え方として注目されている
  • 移住者は外からの目や新しい力を持ちこむが、地域が受け入れて一緒に動けるかが大事
ひなた

このページでは「関係人口」と「移住者」について説明するよ。

関係人口とは?

ひなた

関係人口ってなに? 人口の種類?

さとる

そうだよ。町に関わる人を、関わり方で3つに分ける考え方があるんだ。

呼び方どんな人?
定住人口ていじゅうじんこうその町に住んでいる人
交流人口こうりゅうじんこう観光などで、一時的にその町に来る人
関係人口かんけいじんこう住んではいないけど、その町にくり返し、いろんな形で関わる人
さとる

国(総務省)は、関係人口を「移住した定住人口でもなく、観光に来た交流人口でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々」と説明しているよ。

よく「観光以上、移住未満」と言われるんだ。

たとえばどんな人?

ひなた

住んでないのに関わるって、どういうこと?

さとる

たとえば、こんな人たちだよ。

  • 毎年、その町のお祭りに手伝いに来る人
  • 実家がその町にあって、帰るたびに地域の活動に参加する人
  • 都会に住みながら、オンラインでその町の商品のPRを手伝う人
  • 平日は都会、週末はその町、と2つの場所を行き来して暮らす人
  • 大学のゼミで何度もその町に通っている学生
ひなた

おばあちゃんの家がある町のお祭りに毎年行ってるけど、それも関係人口?

さとる

そうだね。お祭りを手伝ったり、地域の人と顔見知りになったりしているなら、ひなたちゃんもその町の関係人口と言えるよ。

どうして関係人口が大事なの?

さとる

人口が減っている町では、地域の活動を支える人が足りないよね。

でも、住む人を増やすのはとても難しい。仕事や学校の都合もあるから、「この町に引っ越してください」とお願いしても、なかなか来てもらえない。

そこで、「住んでいなくても、関わってくれる人を増やそう」という考え方が生まれたんだ。

ひなた

住んでない人でも、本当に力になるの?

さとる

なるよ。お祭りの人手になったり、町の良さを外に広めてくれたり、自分の仕事の技術を活かして手伝ってくれたりする。

それに、関係人口の中から、いずれ移り住む人が出てくることもあるんだ。

移住者とまちづくり

ひなた

移住者は?

さとる

移住者いじゅうしゃは、別の地域からその町に引っ越してきた人のことだよ。前に説明した地域おこし協力隊も、移住者の一種だね。

さとる

まちづくりの世界では、昔から「町を変えるのは若者・よそ者・ばか者」という言葉がよく言われてきたんだ。

  • 若者:新しいことに挑戦する元気がある
  • よそ者:外からの目で、地域の良さや問題に気づける
  • ばか者:周りの目を気にせず、思い切って行動できる
ひなた

「ばか者」って、ほめ言葉なの?

さとる

ここでは、ほめ言葉だよ。「そんなの無理だよ」と言われても、本気で取り組む人のことなんだ。

さとる

ただ、移住者が地域になじむのは、簡単なことばかりじゃないんだ。地域のルールや人間関係がわからなかったり、「よそから来た人」として距離を置かれたりすることもある。

移住者が力を発揮できるかどうかは、地域の人が受け入れて、一緒に動けるかどうかにかかっているんだよ。

2章のまとめ

さとる

これで2章はおしまい。ここまでに出てきた人たちをふり返っておこう。

  • 地域に住んでいる人たち:住民、自治会・町内会、地域運営組織
  • テーマで集まる人たち:NPO・市民活動団体
  • 仕事として関わる人たち:行政と議員、社協、商店街・企業、学校・大学、専門家、中間支援組織
  • 地域を支える役目の人:民生委員
  • 外から関わる人たち:地域おこし協力隊、関係人口、移住者
ひなた

こんなにたくさんの人が関わってるのに、どうして「役所に任せればいい」じゃダメなんだろう?

さとる

いいところに気づいたね。その答えが、次の3章「「みんなのため」ってなに?」のテーマだよ。

ポイント

  • 関係人口は、住んでいなくても、くり返しいろんな形でその町に関わる人(「観光以上、移住未満」)
  • 住む人を増やすのが難しい中で、関わる人を増やす考え方として注目されている
  • 移住者は外からの目や新しい力を持ちこむが、地域が受け入れて一緒に動けるかが大事

参考