わかりやすいまちづくり入門

6章 まちの中でどう関わり合う?

企業との連携

このページでわかること

  • 企業との関わり方には、寄付・協賛、物や場所の提供、社員ボランティア、プロボノ、一緒に事業をするなどがある
  • 企業にも協力する理由があり、うまくいく連携は「おたがいにうれしいこと」がある関係
  • ミッションを伝え、具体的にお願いし、相手のメリットを考え、報告とお礼をする
  • ミッションに合わない条件、頼りすぎ、参加者の情報の扱いに気をつける
ひなた

このページでは、企業との連携について説明するよ。6章の最後のページだよ。

企業とどう関われる?

ひなた

企業との連携って、お金を出してもらうこと?

さとる

それもひとつだけど、それだけじゃないんだ。企業との関わり方には、いろんな形があるよ。

形どういうこと?自習会の例
寄付・協賛お金を出してもらう地元の会社がイベントの費用を出してくれる
物の提供商品や使わなくなった物をもらうパン屋さんが売れ残りのパンを届けてくれる。IT会社が古いパソコンをくれる
場所の提供お店や会社のスペースを貸してもらうカフェが定休日に店内を貸してくれる
社員のボランティア社員が活動に参加する会社の人が、勉強を教えに来てくれる
プロボノ仕事の技術を活かして手伝ってもらうデザイン会社が、チラシをつくってくれる
一緒に事業をする企業の本業と、活動を組み合わせる塾と一緒に、無料の学習会を開く
ひなた

2章の「専門家」のページで出てきたプロボノだ!

企業はなぜ協力してくれるの?

ひなた

でも、企業はもうけるのが目的だよね。どうして協力してくれるの?

さとる

企業にも、協力する理由があるんだ。

  • 地域の一員だから:地元で商売をしている会社にとって、地域が元気なことは自分たちのためにもなる
  • 社会への責任:企業も社会の一員として、社会の役に立つべきだという考え方がある
  • 社員のため:社員が地域で活動すると、やりがいを感じたり、新しい経験ができたりする
  • 知ってもらえる:「地域のために活動している会社」として、知ってもらえる
さとる

つまり、うまくいく連携は、おたがいにとってうれしいことがある関係なんだ。一方的に「お願いします」ではなく、相手にとってのメリットも考えることが大事なんだよ。

頼み方のコツ

ひなた

どうやって頼めばいいの?

さとる

こんなことを意識するといいよ。

  1. ミッションを伝える:「何のための活動か」を、短く伝える
  2. 具体的にお願いする:「何でもいいので協力してください」より、「月に1回、定休日にお店を2時間貸してください」のほうが答えやすい
  3. 相手のメリットも考える:「お店の前に、協力店として名前を出させてください」など
  4. 報告とお礼をする:協力してもらったら、どうなったかを伝えて、お礼を言う。5章の「成果を伝える」が活きるね

気をつけること

さとる

企業との連携で、気をつけたいこともあるよ。

  • ミッションに合わない条件:「うちの商品を参加者に宣伝してほしい」など、活動の目的とずれる条件がついていないか
  • 頼りすぎ:1社だけにたよりきると、その会社の事情で急に協力がなくなることもある(5章の「ひとつのお金に頼らない」と同じだね)
  • 参加者の情報:参加者の名前や連絡先などを、勝手に企業に渡してはいけない
さとる

迷ったときは、5章で話したミッションに戻って、「この連携は、私たちの目的に合っているか?」と考えればいいんだ。

6章のまとめ

さとる

これで6章はおしまい。まちの中での関わり合い方をふり返ろう。

  • 地縁型とテーマ型:性格はちがうけど、顔を合わせ、相手の活動に参加し、共通の目的を見つけて付き合う
  • 行政との協働:下請けではなく、対等なパートナーとして、目的を一緒に決めて取り組む
  • 企業との連携:寄付だけでなく、物、場所、人、技術などで関わり、おたがいにうれしい関係をつくる
ひなた

自習会も、自治会、市役所、お店と、いろんな人に支えられるようになったら心強いね。

さとる

そうだね。ただ、仲間やつながりが増えるほど、気をつけたいこともある。次の7章では、活動を「続けること」と「終えること」について考えよう。

ポイント

  • 企業との関わり方には、寄付・協賛、物や場所の提供、社員ボランティア、プロボノ、一緒に事業をするなどがある
  • 企業にも協力する理由があり、うまくいく連携は「おたがいにうれしいこと」がある関係
  • ミッションを伝え、具体的にお願いし、相手のメリットを考え、報告とお礼をする
  • ミッションに合わない条件、頼りすぎ、参加者の情報の扱いに気をつける