わかりやすいまちづくり入門

5章 活動はどうすれば続く?

燃え尽きを防ぐ

このページでわかること

  • 燃え尽きとは、がんばりすぎて心や体のエネルギーが空っぽになってしまうこと
  • まじめで責任感が強い人ほど、仕事の集中、断れない、終わりがない、手ごたえが少ないなどの理由で燃え尽きやすい
  • 活動する人が元気でいることも、活動を続けるための大事な条件
  • 仕事を分け合い、休んでいい雰囲気をつくり、「できる人が、できるときに、できることを」で関わる
ひなた

このページでは「燃え尽き」について説明するよ。

燃え尽きとは?

ひなた

燃え尽きって、どういうこと?

さとる

がんばりすぎて、心や体のエネルギーが空っぽになってしまうことだよ。英語で「バーンアウト」と言ったりもするんだ。

まちづくりの活動では、こんな形であらわれることが多いよ。

  • 前は楽しかった活動が、だんだん「やらなきゃいけないこと」になる
  • 準備のことを考えると、気が重くなる
  • ある日突然、「もう無理」と全部やめてしまう
ひなた

楽しくて始めたのに、そうなっちゃうのは悲しいね……。

なぜ燃え尽きるの?

さとる

燃え尽きる人は、実はまじめで、責任感が強い人が多いんだ。理由はこんなところだよ。

理由どういうこと?
一人に仕事が集中する前のページの「属人化」の状態
断れない「自分がやらないと、困る人がいる」と思って引き受けすぎる
終わりがない困っている人はいつまでもいるので、「ここまででいい」が見えない
感謝や手ごたえが少ないがんばっても、誰にも気づかれていない気がする
自分の生活が後回しになる勉強、仕事、家族、休みの時間をけずってしまう
ひなた

「困っている人がいるのに、休んでいいのかな」って思っちゃいそう。

さとる

そう思うのは、ひなたちゃんがやさしいからだよ。でもね、ここで大事なことを伝えたいんだ。

自分を大事にすることも、活動の一部

さとる

活動する人が元気でいることも、活動を続けるための大事な条件なんだ。

飛行機に乗ると、「緊急のときは、まず自分の酸素マスクをつけてから、ほかの人を手伝ってください」と案内されるよね。自分が倒れてしまったら、誰も助けられないからなんだ。

ひなた

自分を大事にするのは、わがままじゃないんだね。

さとる

その通り。長く続けるためには、むしろ必要なことなんだよ。

燃え尽きを防ぐ工夫

ひなた

どうすれば防げるの?

さとる

みんなでできる工夫と、自分でできる工夫があるよ。

みんなでできる工夫

さとる
  • 仕事を分け合う:前のページの「見える化」をして、一人に集中しないようにする
  • 関わり方を選べるようにする:4章で話した「中心・協力・応援」のように、それぞれができる範囲で関わる
  • 休んでもいい雰囲気をつくる:「今月は休みます」と言いやすくする。誰かが休んでも責めない
  • ありがとうを伝え合う:小さなことでも、気づいたら声に出して感謝する
  • 楽しいことも入れる:準備のあとにみんなでおやつを食べる、など

自分でできる工夫

さとる
  • 「できない」と言っていい:引き受けられないときは、正直に伝える
  • やることの量を決める:「月に1回、2時間まで」のように、自分の中で上限を決めておく
  • やめてもいい、と知っておく:どうしてもつらいときは、休んだり、やめたりしてもいい
  • 相談する:仲間や、中間支援組織などの相談窓口に話してみる

「できる人が、できるときに、できることを」

さとる

まちづくりの世界でよく言われる言葉があるんだ。

「できる人が、できるときに、できることを」

全員が100%でがんばる必要はないし、いつも同じ人ががんばる必要もない。それぞれが少しずつ関わることで、活動は長く続いていくんだよ。

ひなた

それなら、受験の時期も「今はできることが少ないけど、また戻ってくるね」って言えそう。

さとる

いいね。そう言い合える仲間がいる活動は、強いんだ。

ポイント

  • 燃え尽きとは、がんばりすぎて心や体のエネルギーが空っぽになってしまうこと
  • まじめで責任感が強い人ほど、仕事の集中、断れない、終わりがない、手ごたえが少ないなどの理由で燃え尽きやすい
  • 活動する人が元気でいることも、活動を続けるための大事な条件
  • 仕事を分け合い、休んでいい雰囲気をつくり、「できる人が、できるときに、できることを」で関わる