わかりやすいまちづくり入門

5章 活動はどうすれば続く?

組織の形

このページでわかること

  • 組織の形は、まわりから「ちゃんとしている」と思ってもらえるかに関わるので、信頼の柱に入る
  • 主な形は、任意団体(すぐつくれる)、NPO法人(10人以上、都道府県などの認証が必要)、一般社団法人(2人以上で登記)
  • 法人になると団体名で契約などができるが、報告や事務の手間も増える。活動の大きさに合わせて選ぶ
  • 認定NPO法人は、寄付した人の税金が安くなる仕組みがあり、全国に約1,300ある
  • 形よりも、きちんと説明しているかどうかという中身が大事
ひなた

このページから4本目の柱「信頼」。まずは組織の形について説明するよ。

どうして組織の形が「信頼」なの?

ひなた

組織の形って、お金とか人の話じゃないの? なんで「信頼」なの?

さとる

いい質問だね。組織の形は、まわりの人から見て「この団体は、ちゃんとしている」と思ってもらえるかどうかに関わっているからなんだ。

たとえば、自習会がもっと大きくなって、こんなことをしたくなったとするね。

  • 自分たちの名前で、部屋を長く借りたい
  • 市から、居場所づくりの仕事を頼まれたい
  • 大きな財団の助成金に申しこみたい
さとる

こういうとき、相手から「どんな団体ですか? 責任者は誰ですか? お金はどう管理していますか?」と聞かれるんだ。組織の形がはっきりしていると、それに答えやすくなるんだよ。

主な組織の形

さとる

市民活動でよく使われる組織の形は、主にこの3つだよ。

形どんなもの?つくり方
任意団体法律上の手続きをしていない団体。仲間で始めた活動はまずこの形仲間で決めればすぐつくれる
NPO法人NPO法にもとづいて、都道府県などに認められた法人10人以上のメンバーが必要。都道府県などの審査(認証)を受け、登記する
一般社団法人法律にもとづく法人。NPO法人より活動内容の制限が少ない2人以上で、定款をつくって登記する
ひなた

「法人」ってなんだっけ?

さとる

2章のNPOのページでも少し話したけど、法律の上で「人」と同じように扱われる団体のことだよ。

法人になると、団体の名前で銀行口座をつくったり、契約をしたり、部屋を借りたりできるようになるんだ。任意団体だと、代表の人の名前でやることになるから、その人が抜けると困ってしまうことがあるんだよ。

それぞれの特徴

さとる

もう少し詳しく比べてみよう。

任意団体NPO法人一般社団法人
つくりやすさとても簡単時間がかかる(数か月)比較的早い
団体名での契約できない(代表者の名前になる)できるできる
毎年の報告自分たちで決める都道府県などに報告し、公開される法律で決まった手続きがある
まわりからの見え方小さな活動なら十分「公益のための団体」と伝わりやすい公益とは限らないので、活動内容で判断される
ひなた

じゃあ、NPO法人がいちばんいいの?

さとる

そうとも限らないよ。活動の大きさや、やりたいことに合わせて選ぶものなんだ。

月に1回の自習会なら、任意団体のままで十分だよ。実際に、任意団体のまま何十年も続いている地域の活動はたくさんあるんだ。

法人にすると、できることは増えるけど、毎年の報告や事務の手間も増える。その手間をかけてでも、法人になる必要があるかを考えて決めるといいよ。

認定NPO法人

さとる

もうひとつ、知っておくといい形があるよ。認定NPO法人だ。

NPO法人の中でも、たくさんの人から寄付で支えられていることなど、いくつかの条件をクリアして認められた法人なんだ。認定NPO法人に寄付をすると、寄付した人の税金が安くなる仕組みがあるから、寄付が集まりやすくなるんだよ。

ひなた

たくさんあるの?

さとる

NPO法人は全国に約5万あるけど、認定NPO法人はそのうち1,300くらいなんだ。条件をクリアするのは簡単じゃないけど、それだけ「多くの人に支えられている団体」という信頼の証になるんだよ。

形よりも中身が大事

さとる

最後に大事なことを。

組織の形は、信頼を得るための「入れ物」にすぎないんだ。NPO法人でも、お金の使い方があいまいだったり、活動の報告をしなかったりすれば、信頼は失われてしまう。

逆に、任意団体でも、きちんと説明をして、地域から信頼されている活動はたくさんある。その「きちんと説明する」ことが、次のページのテーマだよ。

ポイント

  • 組織の形は、まわりから「ちゃんとしている」と思ってもらえるかに関わるので、信頼の柱に入る
  • 主な形は、任意団体(すぐつくれる)、NPO法人(10人以上、都道府県などの認証が必要)、一般社団法人(2人以上で登記)
  • 法人になると団体名で契約などができるが、報告や事務の手間も増える。活動の大きさに合わせて選ぶ
  • 認定NPO法人は、寄付した人の税金が安くなる仕組みがあり、全国に約1,300ある
  • 形よりも、きちんと説明しているかどうかという中身が大事

参考